そして秘密の〜番外編〜
「今日の初デート記念に、2人で何か同じ物を持ちたいなぁ……と思って」



その言葉を聞いて、美雪はちょっと目を見開いた。

その後で、自分の鍵を俺の鍵の横に並べて、同じ物である事を確認していた。



「これ位なら、誰にもバレないだろうから、いいよな?」

何も言わない美雪に、俺は笑って言った。



美雪は喜ぶだろう……そう思っていた。

だけど。

美雪が段々、不安そうな表情で目に涙を溜め始まった。



「おーい、なんでここで泣くんだよぉ」

どう見ても『嬉し涙』じゃないのは、表情で分かる。



「ここは『ありがとう、涼』って笑うとこじゃねぇのか?」

出来るだけ明るく、そう言った。



すると。

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