そして秘密の〜番外編〜
「涼……」

涙は止まったものの、まだウルウルしている瞳で俺を見る美雪。



頼むから、そんな表情、俺の前だけにしてくれよ?


愛しさが込み上げて来る。


守ってやりたくなる。



俺はクシャクシャになった美雪の髪を、撫でながら直していく。



「おまえが今、幸せを感じてるんだったら、それはご褒美だから、安心しろ」

「……ご褒美?」

美雪が不思議そうに訊いた。

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