そして秘密の〜番外編〜
美雪は無言だった。



多分、気持ちは切り替わったと思うけど、また何か勝手に難しく考えてるんじゃないか……。

ちょっとそう思って、チラッと美雪を盗み見た。

でも。



ああ、大丈夫そうだ。



美雪は自分の手のひらの上にキーホルダーを置き、それを見ながら、すごく穏やかに微笑んでいた。

俺はその表情を見て、安心して車を走らせる事が出来た。



美雪には、ずっとそんな笑顔で傍に居て欲しい。

いつも笑顔で……傍に居て欲しい。



改めて、そう思った。



   ☆   ☆   ☆

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