そして秘密の〜番外編〜
「ん? どうした、東野? 顔が赤いぞ?」

俺はわざと美雪にそう言ってからかった。



そして、その言葉に反応して美雪が何か言おうとした時。



「美雪。やっぱり、具合悪くて、熱あるんじゃないの? 保健室行ったら?」

美雪の後ろに立っていた新井が、心配そうにそう言った。



ん?

「東野、具合が悪いのか?」

思わず心配になって、訊いた。



「いえ、大丈夫です。ちょっとこの教室が熱気で暑いのかな? ちょっと、外の空気吸ってくるから、希未、真実、何か適当に私の分、頼んでて」

美雪は誤魔化すように一気にそう言うと、小走りで教室を出て行った。

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