そして秘密の〜番外編〜
俺は隣の部屋に行き、ダウンジャケットを取って美雪の所に戻り、肩も覆うようにして掛けてやった。



「風邪ひいたんじゃねぇーか? これ着てろ」

「大丈夫だよ。もう、体、ポカポカだもん」



そう答えてから、美雪は何かを思い出した表情をした後、急に顔を赤くして、自分の手でパタパタと頬をあおいだ。



「なんだよ、今度は温まり過ぎて、のぼせたんじゃねぇーのか?」

「ち、違うよ」

慌てて否定する美雪。



「じゃぁなんだよ?」

否定はするけど、理由は言わない美雪に、そう問い掛けてみた。



目が泳ぐ美雪を見て、気が付いた。

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