そして秘密の〜番外編〜
「沖野先生」

俺が呼び止めると、振り返った。



「今、ここで話した事は」

『誰にも言わないで下さい』……そう言おうと思ったけど。



「男同士のナイショの話、って事で」

沖野先生は笑顔で片手を上げて、そう言って再び歩いて行った。






完敗だ。

いや、勝負するつもりだった訳じゃないけど……。



俺もやっと歩き出す。


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