そして秘密の〜番外編〜
「回りの時間が流れているのに、自分だけ同じ所に留まっている事なんて、出来ないさ」



きっと沖野先生に出会って、美雪の止まっていた時間も動き出したのかもしれない。

でも。

美雪のトラウマは、そう簡単には払拭出来ないだろう。



美雪がちょっと辛そうな顔で、視線をそらした。

多分、俺が『僚二の事を忘れろ』と言う意味で言ったと、思ってるんだろう。



そうじゃないんだ。

もうそろそろ、自分を責めなくてもいいだろう?

僚二の事故は誰のせいでもないのに……。

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