そして秘密の〜番外編〜
でも、美雪。

俺のそんな言葉くらいで、動じる人ではなかったんだよ?

ちょっと悔しいから、俺がそう言った後の沖野先生の答えは、美雪には教えてやらない。



その時。

「ああ、隆志、ごめんな。風呂場の時計、途中で止まってたのに気付かなくて」

真佐志がそう言いながら、リビングに入って来た。



「いや、美雪と話してたから、大丈夫」

俺がそう答えると、真佐志は未だに身動き1つせずに考え込んでいる美雪を見た。

「美雪?」

真佐志が声を掛けるが、美雪は反応しなかった。

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