ユメモノガタリ
トラウマ
「何でわかってくれへんの…?」
あの日オカンはそう言って泣いた。
いつだって強い母。
何があったって、泣かなかった母。
そんな母が、アタシの言葉に泣いた。
「なんでやすたかばっかりなん?
なんでやすたかだけなん?」
もうはっきりは覚えていないけど、
アタシはこんな言葉を母にぶつけた。
いじめにあって不登校になった、兄。
ストレスをアタシに暴力でぶつけた兄。
いつの間にかどんどん太った兄。
気付いたら、オカンを独り占めにしていた、兄。
不登校になった兄やすたかの代わりに
アタシは学校でひとつ上のお兄さんやお姉さんたちに、冷たい目で見られるようになった。
それだけならよかったけど…
そんな状態のアタシにオカンは気付いてはくれなかった。
やすたかのことならどんな小さいことにも気付いたオカン。
アタシが暗い顔をしていても
アタシになんか見向きもしないで
やすたかと楽しそうに笑ってた。
そんな時に言った「なんでやすたかだけなん?」は
どうやら酷くオカンを傷つけた。
あの日オカンはそう言って泣いた。
いつだって強い母。
何があったって、泣かなかった母。
そんな母が、アタシの言葉に泣いた。
「なんでやすたかばっかりなん?
なんでやすたかだけなん?」
もうはっきりは覚えていないけど、
アタシはこんな言葉を母にぶつけた。
いじめにあって不登校になった、兄。
ストレスをアタシに暴力でぶつけた兄。
いつの間にかどんどん太った兄。
気付いたら、オカンを独り占めにしていた、兄。
不登校になった兄やすたかの代わりに
アタシは学校でひとつ上のお兄さんやお姉さんたちに、冷たい目で見られるようになった。
それだけならよかったけど…
そんな状態のアタシにオカンは気付いてはくれなかった。
やすたかのことならどんな小さいことにも気付いたオカン。
アタシが暗い顔をしていても
アタシになんか見向きもしないで
やすたかと楽しそうに笑ってた。
そんな時に言った「なんでやすたかだけなん?」は
どうやら酷くオカンを傷つけた。