バツゲームな彼女
 女の子としゃべった事なんてほとんどない。
それがいきなり二人で下校だ。
緊張しないわけがない。
もう何分黙ったまま歩いているだろうか。
校門で白川さんの家の方向を聞いたっきりだ。

「こ、ここ。ここが私の家。」

白川さんは立ち止まってそう言った。
結局何も話さないまま白川さんの家に着いてしまった。
「あ、じゃあ僕はこれで。」
僕が立ち去ろうとすると

「ちょっと待って。あの、、、」

白川さんに呼び止められてしまった。

「あ、あのね、、、」

白川さんは何かを言いかけてから、

「ううん、なんでもない。今日は送ってくれてありがとう。」

そう言って僕に手を振って家に入っていた。
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