王国ファンタジア【戦場の民】
複数の影のひとつが、地上に降り立った影に歩み寄る。
大鎌を手にした影は今度は無視することなく、他の影たちの方を向く。
――…邪悪な魔物が消えたせいか、今まで真っ暗だった森に月明かりが満ち、影たちの姿を徐々に照らし出し始める。
「お前は一体何を考えているんだ?毒気の中に突っ込むなんて、自殺行為だぞ!」
最初に闇から浮き出たのは、ひとりの男。
口調や台詞からして、影たちのリーダーなのだろう。
先程の行動に相当腹が立っているようで、恐ろしい顔つきになっている。
「第一、ちゃんと他の仲間と連携をとれとあれほど言っているのに、またお前は…」
「……」
大鎌を持った影は、男の話の途中にも関わらず、影たちの居る方向と逆の方に歩き出す。
「おい!聞いているのか?!」
月に被さっていた雲が流れ、男に呼び止められ振り向く影にも光が当たり始めた――。
大鎌を手にした影は今度は無視することなく、他の影たちの方を向く。
――…邪悪な魔物が消えたせいか、今まで真っ暗だった森に月明かりが満ち、影たちの姿を徐々に照らし出し始める。
「お前は一体何を考えているんだ?毒気の中に突っ込むなんて、自殺行為だぞ!」
最初に闇から浮き出たのは、ひとりの男。
口調や台詞からして、影たちのリーダーなのだろう。
先程の行動に相当腹が立っているようで、恐ろしい顔つきになっている。
「第一、ちゃんと他の仲間と連携をとれとあれほど言っているのに、またお前は…」
「……」
大鎌を持った影は、男の話の途中にも関わらず、影たちの居る方向と逆の方に歩き出す。
「おい!聞いているのか?!」
月に被さっていた雲が流れ、男に呼び止められ振り向く影にも光が当たり始めた――。