大切な証
理科の授業で実験をしていた時、うっかりビンを落として拾うときに指を切ってしまった。

「高杉君、大丈夫??」
クラスの女子が手に触れた。

「きゃっ?!」

勢いよくその手を払ってしまった。

「なにやってんだよ?!太…一…」

「いや。なんかこんなにも手が違うことってあり得んのか??アイツの手なんてわかんねぇって思ってたのに全然、違うんだよ。ぃまならはっきりと分かる…のに…」

涙が止まらなかった。

どうしてぃまになって思い知らされるんだ。

ぃまなら絶対に耶恵の手を見つけられる。

ぃまならどこにいても探し出すことができるのに。

ぃまなら……

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