my catty girl~もし私がネコになっても~
麻美をぽつりと残したまま、私に気付いた学が駆け寄ってきて抱き上げてきた。
「お前っ、こんなもこもこした体でどうやって出てきたんだぁ!?」
そう薄い笑みを浮かべると、学は今まで自分に巻いていたマフラーをほどき、私をくるむようにして、ぎゅっと抱き締めてた。
「また熱でたらお前…」
あぁ、私のこと考えてくれてるんだ。学ってなんて優し…
「出費がかさむだろっ!めっ!だよ」
な…
出費。。
確かに保険のきかない動物病院は学にとって負担だけど…っ
「あはは、まぁ、具合悪いの気付いてやれなかったらかわいそうだからな?」
…なんだ、冗談かぁ
「しかし寒いな~。うーん…マフラーを巻いたお前を首に巻いたら絶対あったかいよな」
な、なんてこと言いだすんだ…恐ろしいコ!
だけどマフラーにくるまれた私はとっても温かくて、学にもこの温かさを分けてあげたかった。
それを察したように彼は言った。
「ハルノ、あったかいね」
そしてじきに家に着いた。