my catty girl~もし私がネコになっても~
誰?
誰かの泣いてるような声が…音がする。
目は…開かない。
なんだか瞼が重くて、夢から覚めそうな、また深い眠りに落ちていってしまいそうな狭間で…
体は温かい。子供か何かにでも戻ったように、ぬくもりが心地よい。
「はる…の……は…る……」
…はるの…
春乃…私の名前?
ぼんやりしていた私は自分の名前に反応して目が覚めた。
目の前は水色のチェック柄
学の…服…?
…じゃあ私もしかして…そうだ、意識無くなって…学がそばにいてくれたんだ。
意識がはっきりしてきた。
辺りを見回すと、ここは学のアパートみたいだった。それにしてもこんなに天井の高い部屋だったっけ?
「春…乃…?」
振り返ると学が目を開けていた。
…長谷川くん
あれ?声が…
「君も目が覚めたんだね」
学は体を起こすと私を抱き上げて、膝の上に乗せた。