アタシの弟。
「瑠唯ー、そこのお皿取ってちょうだい」
「皿ってどこの?」
「食器棚から2段目よ」
…あれ………?
瑠唯がお母さんのお手伝いしてる…
これは…、どういう風の吹き回し………?
「あら、雅。
なんかね、瑠唯が手伝いたいらしいのよ。
…雅の代わりですって!」
「…えっ?」
「っるせーよ!
んなこと言わなくてもいいだろ!」
「はいはーい。
今日は珍しく一緒に帰ってくるし、瑠唯は手伝いたがるしで…
さぁて、うっかり姉弟の間に愛でも生まれたかしらー?」
「んなわけねぇだろ!」
…ほんと、どういうわけだ?
さっぱり分かんない。
でもまぁ、瑠唯も好意でやってくれてるみたいだし。
瑠唯に甘えちゃおう。
それから、お父さんも帰ってきて。
みんなで晩ごはんを食べた。
その後、ちょっとテレビを見てからお風呂に入った。
あたしはお風呂が大好き。
湯船に浸かるとね、リラックスできるのはもちろんだけど…
嫌だったことは忘れられるし、よかったことはまた喜びが味わえる。
考え事も思う存分にできるしね。