アタシの弟。



姉弟だから、しゃべる機会もたくさんある。


…だけど、姉弟だからしゃべれるわけで、姉弟止まりなんだよね。


まぁ瑠唯にしちゃあたしはただの姉弟なんだろうけどさ。


それに。


瑠唯は取り巻きも多い。


逆恨みなんか、しょっちゅう。


その時は、都合よく『姉弟だし』なんだけど…



「あ!」

「今度はなんだよ?」

「止めて!」



瑠唯が不思議そうな顔でブレーキを握った。


そうだよ!


瑠唯としゃべってるだけで体育館裏だよ!?


一緒に自転車で登校なんて…


何されるか、分かんない!



「ここまでありがと。
あとはあたし、歩いて行くから………」

「なんで?」

「なんでって………」



言えないでしょぉぉぉぉぉ!!



『…分かった。
オレが守ってやっから、心配すんな』



なーんて、言ってくれる性格ならあたしも白状しますけどね。


瑠唯なんて、どうせ



『あっそ。
んじゃ頑張って~』



って、チャリでピュ~だよ!?


絶対嫌!!!!!


あたし、独りで虚しくなるもん!!!



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