アタシの弟。
「…別にいいでしょ。
瑠唯には関係ないんだから…」
「あるよ」
「なっ………!」
そんな上目遣いで見るなぁぁぁぁぁ!!!!!
なんでコイツはいつも、こんな時だけ弟なんだ!?
「雅、一応お姉ちゃんだし。
オレにも知る権利あるじゃん?」
…光ってますよ。
輝いてますよ。
瑠唯の微笑み…
こんな時だけ人格変わってない?
とか思いつつ、あたしがこの笑顔に相当弱い。
そのこと、コイツは知ってるのかも…
「る…瑠唯の!
取り巻き…っていうの?
あの女の子たち、いるじゃん?」
「…あぁ、いるね」
「あの子たちに、あたしたちが一緒に登校してるとこ見られると、マズイのよ」
それを聞いた瑠唯は、少しの間考えてから、
「あっそ。
せいぜい頑張って~」
ヒラヒラ~っと手を振って、チャリでピューっと………
行ってしまった。
「…だから言ったじゃない!」
瑠唯の薄情者め!
少しでも期待したあたしがバカみたいじゃない!!
プンスカ怒りながら、あたしは学校までの残りの道を歩き出した。