恋するウサギ
後ろから飛んでくる声を

置き去りに手を振って

小走りに走りだす。


赤、黒、白、沢山の服。

あたしの目線じゃ正面を

通り過ぎる人の顔さえ見えない。


背の高い彼の背中は

どこに居ても目立つはずなのに。

なんで見つからないんだろう?


なんで、あたし、

こんなにも必死に探してるんだろう?


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