シルバーブラッド 眠らぬ夜に
眠らぬ夜に
浩之は、ベットの上に倒れこんだまま、

可愛く綺麗に整った顔をあげた。

電話が鳴っている。

八畳の、古いワンルーム。

家具はベットとローテーブルとテレビだけ。

電話は、痛んだグレーのフローリングの上で鳴り続けている。

間接照明がそれを照らしていた。

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