シルバーブラッド 眠らぬ夜に
「失礼なヤツ。結局面食いだってことか」

「それはお前だろ、浩之。

お前が、オレの連れてくる女の子に興味を示した試しがない」

確かにそんな覚えはない。

「面食いっていうか、雰囲気なんだ。

かっこよく仕事してます、って感じの子が好みなんだよなあ」

牧野は驚いたように浩之を見た。

「お前に好みがあったのか。

あんまり誰にも興味を示さないから、女に興味ないのかと思ってカマをかけたんだ。

もしかしたら、男の方がいいんだろうかとか、真剣に思っちゃってたよオレは。

付き合いがいいのも、もしかしてお目当てはオレ?

とか思ったりして」

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