シルバーブラッド 眠らぬ夜に
と、視界が開けた。

星が満天の空に、まん丸に近い月がかかっていた。

月明かりは、開いた土地に、惜しげなく、その光を降り注がせている。

浩之は、青白い光を全身に浴びて、目を閉じ、冷たい空気を深呼吸した。

目を開けると、目線の先に、家の陰が見えた。
 
浩之は、近づいていって、その家を見上げた。
 
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