シルバーブラッド 眠らぬ夜に
男は意識が朦朧としているようだった。
 
ゆっくりと体を動かしていたかと思うと、気を失った。
 
浩之は、男の体から退いた。
 
ぐったりした体を見下ろす。

自分の息があがっていて、肩で呼吸しているのに気付く。
 
体中のアドレナリンが急速にどこかに引いて行くのが分かる。

と、両手が痛くなってきた。

自分自身の力が、手の許容量を超えていたらしい。

内出血してそうな痛みがある。
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