シルバーブラッド 眠らぬ夜に
いや、でも、何でそこにいたんだ?
 
英樹が呼んでいたとしても、おかしい。

彼女がそばで見ていることが分かっていたんなら、浩之に悪さをしようとはしなかったはずだ。
 
偶然そこにいた?
 
そんなこと、考えられない。

どれだけの確率でそんなことが起こりえるっていうんだ。
 
でも、彼女は知っている。

知っていて、今ここで罪を認めて詫びさせようとしている。
 
浩之は混乱してきた。

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