シルバーブラッド 眠らぬ夜に
「何の真似だ?」
 
異様に力のこもった目が、

貫くように浩之を見た。

何の真似だって?

そんないい頭で、

分からないことなんて何にもないだろうのに。

英樹は座ったままずるずるとあとずさりした。

そしてそこに褐色瓶を見つけると、

まだ中身の残ったそれを、

浩之に目掛けて構えた。

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