シルバーブラッド 眠らぬ夜に
「…なんて、冗談だよ」

浩之は、笑う。

そして、

「あっ」

英樹の後ろを見て、声をあげた。

英樹が、思わずそっちを見る。

次の刹那、

銃身が火を、

小気味の良い音を吐き出した。

何が起こったのか分からない。

そういう表情の英樹は、

目と口を大きく開いて浩之のほうを見ようとした。

そのコメカミには、

キレイに銃跡が開いていた。

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