シルバーブラッド 眠らぬ夜に
それが終わると、

浩之は運転席に乗り込んだ。
 
ちゃんとキーがささっている。 
 
罠、だったりして。
 
「エンジンをかけたとたん、

ドッカーン、なんて」
 
ありえなくはないと思った。

実際、

英樹のポケットには爆発物がしまわれていたのだ。
 
どうしようかな。

柴崎さんを抱えて山を降りるのは無理だ。
 
彼女はここに置いていった方がいいのかもしれない。

ここに、救急車を呼んで。

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