一つの恋の物語
保健室
目を開けたら
白い天井だった…
シャッ…
カーテンが開いた。
そこには一人の男の子が居た
「ぁ!起きた?」
「…うん。」
「ちょっと今、先生居ないみたいだからさ。お茶飲む?」
そっと温かいお茶を差し出してくれた。
「ありがとう。」
「雨が降ってるのにさぁ。屋上で寝ちゃダメだろ。カゼ引いたみたいだし。」
「ぇ?私、寝てた??」
「うん。」
笑った顔にすっごくイヤされた。(?)
ガラララララ…
「あらっ?千崎君!!久しぶり~!最近は大丈夫みたいね!」
「ぁ!はい。お陰様で。先生、三浦さんカゼみたいなんで。」
「…ぇ。私の名前…」
「そうなの?大丈夫~?千崎君は教室に戻りなさい。」
「はい。じゃぁ三浦さん。お大事に。」
ガララ…
「あっ!先生、お茶勝手に頂きましたぁ!それじゃ!」
バタン
「先生。今の人は?」
「あぁ。千崎君?先生の茶飲み友達かな~??フフッ。千崎君はねぇ、スゴク良い子なのよ。」
「そうなんですか。」
「ん?気になるの~??」
「ちっ違いますよ!」
実はスゴク気になってる。あの優しそうな笑顔が頭から離れない。
それと。どうして私の名前知ってたんだろぅ。
「6時間目も終わるわね。家に帰った方がいいわ。家に電話するから。」
「あの。いいです。私の家、近いんで。お世話になりました。」
「そう?お大事にね。」
「はい。あの、また来てもいいですか?」
「全然いいわよ!またお話しましょうね。先生、待ってるから。」
「ありがとうございました。さようなら。」
保健室って何かいいかも。
一つ失った私の居場所。今日、新たに居場所を見つけられた気がする。