初☆彼~ハツカレ~
それは未樹だった。

「架奈!?」

「未樹ぃ・・・・痛い・・・」

未樹はお腹を押さえるあたしを見て口に手を当てて驚いた。

「どしたの!?とりあえず保健室だよね・・・・」

未樹があんなにオロオロしてる所、初めてみた。
あたしの為にこんなに必死になってくれて少し嬉しかった。

「ちょっと待っててね!?」

そう言って未樹はまた走り出した。




あたしはしばらくその場に座り込んでいた。
通った人はたくさんいたけど、誰も声をかけてはくれなかった。

冷たい人たち・・・・。


「架奈!!」

未樹が帰ってきた。

でも1人じゃなかったの。

未樹の後に隠れてたのは。


今仕事してるはずの・・・・・・。




橋田だったんだ。


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