初☆彼~ハツカレ~
事件
「ゴメン、橋田。架奈のこと運んでくれる?」
「ああ・・・。」
そういうと橋田はひょいっ、とあたしのことを持ち上げた。
いつもより近い距離。
お姫様抱っこの体制は恥ずかしかったけど・・・・。
橋田の近くにいることが幸せだった。
"保健室"
「ベッドでいい?」
「あ、うん。ありがとね。」
未樹はバタバタと消毒液やらを探し回っている。
「じゃ俺行くから」
・・・・もう行っちゃうの!?
「はっ・・・・橋田ッ!!」
くるりと橋田が振り返る。
「ありがとう・・・・・?」
橋田は何も言わず、微笑んで出て行った。
それを未樹が見ていて後でからかわれたけど。
お腹の痛みも引いてきたころ。
「ゴメン未樹・・・迷惑かけて・・・・」
「え?あたしは全然大丈夫だよ!」
といって笑顔。
「・・・で、架奈。何があったの?」