初☆彼~ハツカレ~
保健室に山野を運んだ後。

動揺して、ずっとオロオロしてたんだ。

それで少し落ち着くと準備室に戻って頭を抱えた。

「誰だよっ・・・・何なんだよ・・・・・っ」

イライラを抑えきれず、俺は近くの机に怒りをぶつける。

ガシャンッ


金属の音は響いた。

とても。

いつまでも響いていた気がする。


「ああ゛あ゛あ゛っっ!!!!!!!!」


ムカつく。

ムカつく。

山野が何したっていうんだよ!?

意味分かんねーよっ・・・・・・。



「あれぇ?器物損害?駿チャンってばやめなよぉ。」

ったくこんな時に空気読めないヤツだな。磨苑。

「っせー。」

「八つ当たりしないでくれるぅ?山野架奈がケガしたからってぇ。」

「は?お前なんで知ってんの?」

「えぇ!?だっ・・・だってぇ、泣いてたもん。下駄箱でぇ。」

「磨苑。お前なんか知ってんの?」

「っ・・・・・」

磨苑はずっと黙ってた。

俺は感じた。

もしかして磨苑が・・・・・?って。



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