初☆彼~ハツカレ~
「きゃあああああ!!」

「おい。人見て叫ぶとは失礼だな。」

その人影は橋田だった。

「え、何でここにいんの・・・?」

橋田は少し考えてから話し出した。

「ゴメンな。今日。」

「え?」

「磨苑のこと。アイツ、俺の幼馴染なんだ。」

あ、そうなんだ・・・・・。


「あ、全然大丈夫!!元気になったし?もうホントいいから!!・・・・・というか橋田が謝る必要ないし?」

「お前・・・可愛げねーなぁ。」

ヤバ。強がっちゃった・・・・。
未樹が女の子は弱いほうがモテるって言ってたっけー・・・。


「ゴメン・・・。」

「ま、いいや。磨苑には言っといたからさ。でも一応気をつけといて。アイツ、しこいから。」


ドクンッ。

しつこいの?まだやるの?
怖いよ・・・・。

「だからさ、清野にくっついてろ。」

「?」

「磨苑、1人になった時にやってくるからさ。」

「・・・・・分かった。」

あたしが多分不満そうにしてたら、橋田がゴメンな、と言って頭ををなでてくれた。

「もうちょっとしたら守ってやれっけど・・・・・」

「ん?」

「なんでもない。」

橋田が言ったこと、気になったけど・・・・・。なんだろ?

「じゃそういうことだから。じゃな。」

「うん。バイバイ。」

そういって別れた。
もう暗くなってて、電灯がついてた。
だからしっかり橋田は話しながらあたしの家まで来てくれたんだよね?
違う?優しいね。橋田。



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