初☆彼~ハツカレ~
「ねぇねぇ!!夜ごはんとかどーすんの!?」

「んーまぁ。テキトーに。」

「橋田のお母さんとかは??」

内心、橋田のお母さんが一番怖かったり・・・。
厳しい人だったらどうしよう、とか考えてた。
一応、彼女だし。あいさつしなきゃなー、と思ってたんだけど・・・。


「いねーよ。」



・・・へ!?
今日いないの!?


「なんで!?もしかしてウチみたいに旅行!?」

「ちげーよ。俺ん家はちっせぇ時からいねーの。」


・・・・・ズキン。

橋田の顔、寂しそう。
家族で何かあったのかな・・・。


「・・・何か・・・・あったの??」

「・・・・・知りたい?」

「・・・うん。あ、でも無理しなくてもいいよ?」


すると橋田は哀しそうに苦笑いした。
聞いちゃいけなかったのかもしれないけど、あたしは聞きたかった。
橋田の辛いこととか哀しいこと。
彼女のあたしが受けとめなくちゃ、って思ったから。


しんとした部屋の中で橋田が口を開いた。





「・・・・・・・俺さ、」










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