先生と私。
「堅い事言うなよ…お嬢さん、隣いいか?」
こくりと小さく頷いた。
別に断る理由もない。
深入りしなければいい。
「俺は今日から、1-2の担任さんが病気で辞めたからその代わりできた坂田結城っつーんだよ。よろしくな」
「……ふーん…」
興味があるわけでも
ないわけでもない。
ただ…こいつが私の担任かと思えば少し面倒なだけ。
「お前なんてなま「そろそろ行きます。私も暇人じゃないんで…じゃあ…」
ただ、深入りしたくないだけ。
私は振り返る事もなく、
この蒸し暑い中吹いてきた、爽やかな風とともに"またな、依李ちゃん"と聞こえたのは気にせずに…。