君は星
委員長の戸山君が、一枚の紙を私に見せ、そう言った。

それは、文化祭で、私のクラス2‐Cのやる劇
<ロミオとジュリエット>
の、役割分担のあみだくじだった。

それによって、主役から裏方までの全てが決定する。

「じゃ、これで!」

私は、いくつもある棒線のうちの一つを指差した。

「分かった!じゃ、これが木田さん…と。」

戸山君は、私が選んだ箇所に、"木田"と書き込むと、次の人のところに回っていった。

裕恵は、ニィ、と笑って

「更莉、何かなぁ。ジュリエットだといいね!」

「やだよ!そんな責任重大なの。私は脇役か裏方で充分だって!裕恵がやれば?」

「無理無理!あーゆー舞台のヒロインとか、キラキラ系は、更莉みたいな子じゃないとさぁ!!」

「は?何で私なの!?」

「全く、自覚無いんだから。」

その時、戸山君が前に立って言った。





「役割決まりました!」
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