君は星
私は、戸山くんに呼ばれた。

「どうしたの?」

「すごいお客さんの量なんだ。人手足りないし、急いで!!……って、その子、知り合い?」

「あ、うん。えと…」

バレた!?

「初めまして。更莉ちゃんのイトコの、吉岡紗和(よしおかさわ)です。」

爽は、にこりと答えた。

戸山くんは、少し驚いていた。

「え!?あ、ええと、はっ、初めまして!僕は、木田さんのクラスの委員長の、戸山です!」

…そうだよね。
いくら真面目な戸山くんでも、これには惚れちゃうよね…。



「あの」

爽は、口を開いた。

「良かったら、私、手伝いますよ?」





爽は、見事なまでに手際が良かった。

言われたものを、すぐに出し、食器を洗うにも、リズムがあって、裏に回った時にちらっと見るくらいだったけど、それでも、爽のすごさを理解するには充分だった。





「だいぶお客さん減ってきましたね。」
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