君は星
爽は、手を拭きながら言った。

「ありがとー!紗和ちゃん!!かなり助かったよ~。」

裕恵は言った。

「えと…吉岡さんは、いくつ?」

戸山くんが、ためらいがちに言った。

…実際は、20だ。
しかし、とてもそうは見えない。
むしろ年下に見える。

━━どうするの?爽…。

「じゃあ、いくつだと思います?」

爽は、にっこりと聞き返した。

「えっと…タメだったりする?」

「はい。当たりです。」

その笑顔を向けられた戸山くんに嫉妬しちゃうなんて…私、変かな?

「うそ!?年下かと思った!!あんまり可愛いから。」

裕恵が、目を丸くして言った。

そして、爽の顔を覘き込んだ。

「ほんっと、可愛いよね~。紗和ちゃんてさー。」

「いえ、そんなことないですよ。」

流石の爽も、少しうつむいていた。

「……ん?紗和ちゃん、どっかで見たことある気がする…。どっかで会ったっけ?」
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