君は星
「次々と新しい星は生まれているんだ。何せ、僕だって最初はそうだった。」

「でも、爽は一番明るい星なんだよ!?」

爽はふふっ、と笑った。

「僕が星だっていうんなら…更梨ちゃんは太陽だよ?」

「え…?」

「多分ね、僕ら"星"は、みんな自分の太陽があるから輝けるんだ。」

「それぞれの星に?」

「そう。…つまりね」



私を真っ直ぐ見つめた。





「もし僕が更梨ちゃんを失ってしまえば、やがては輝きを失って、ついには光を失ってしまうんだよ。」





「…私、太陽なんかじゃ…」

「じゃあ僕も、星なんかじゃない。」

意地悪。

だけどやっぱり好き。

完璧に私の負け。





「僕はさぁ。」
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