LOVEファイト!
朱李ちゃんをわたしから離すと、正義くんは朱李ちゃんと口ケンカを始めてしまう。

「ひなさんはオレの彼女! 勝手に引っ付くな!」

「なによぉ! 心がせまいわね!」

「うるさいっ!」

ぎゃあぎゃあ騒ぐ二人を、わたしと青城先輩は笑って見ていた。

「お嬢様、お待たせしてすみません」

「ううん、大丈夫。それより今日はどうしたの?」

「はい。まずは白虎のことですが…」

「そういやあ、アイツ、最近見かけてねぇな」

「白虎は秋観さんの元で、修行をし直しているんですよ。青竜」

中川さんの答えを聞いて、青城先輩の顔が微妙に歪んだ。

ちなみにわたし達、三人も、だ。

…どんな目に合っているか、容易に想像できることが恐ろしい。
< 119 / 131 >

この作品をシェア

pagetop