LOVEファイト!
「とりあえず、家から離れましょう。近くに公園があるから、そこへ」

「うっうん」

家の前で騒ぐのは、さすがにマズイ。

近くに児童公園があって、わたし達はそこへ移動した。

ベンチに並んで腰掛ける。

「あの…ね。実は言ってなかったことがあるの」

わたしは思いきって、翠麻のことを言うことにした。

「うん、なに?」

わたしは彼の眼を、真っ直ぐに見上げた。

「翠麻くんのことと芙蓉さんのこと…」

二人の名前を言うと、彼の表情が固まった。

「えっ…。ひなさん、どうして二人のことを…」

「ちょっと前に、声をかけられてね」

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