LOVEファイト!
「誇りを忘れたワケじゃない。ただ、玄武にはもう少し大人しくしていてほしいだけだ。お前らだって、そう思っているだろう?」

白雨はどうやら懐柔するつもりらしい。

2人は歩みを止めたが、殺気は止めない。

「確かに玄武は勢いが良い。けど若いヤツにはありがちなことだろう? てめぇだって、そうなんだからな」

地獄の奥底から響くような声に、思わず背筋が寒くなる。

「それにアンタより、玄武の方が話が分かるわ。アンタはただ、自分の力を誇示したいだけだもんね」

「言ってくれるな、朱雀。でもしょうがないだろ? 俺は白虎なんだぜ?」

「理由になるか! 一般人を巻き込んだことで、アンタは白虎の地位を剥奪されるわよ! 覚悟しといたほうがいいんじゃない?」

「おやおや、そりゃまいったね」
< 77 / 131 >

この作品をシェア

pagetop