scar of heart【BL】
第7章 心の傷跡
あれからというもの、俺は学校帰りに有貴達のもとへ行くのが習慣となった。
丁度、俺が着く頃と検温の時間が被るのもあって、嬉しいことに、ナースさんが顔と名前を覚えてくれた。
検温の時の、3人のニヤけようといったら笑える。
鼻の下を伸ばして、体温計とナースさんを交互に見ているのだ。
それに対して、有貴は毎回無表情で体温を測って、終わった時に笑顔でお礼を言うだけ。
有貴って本当に意中の人以外には、全く関心が無いみたいで。
恋人としては安心だけど、年頃の俺達からしたらちょっと変。
あのナースさんは、なかなか可愛いのに。
多分、柚里の次ぐらいに可愛い。
なんか、俺の検温もして下さいって感じ。
こんなの、神に誓って誰にも言えないけど。
絶対イジり倒されるに決まっているから。