冷たい風に打たれて
水樹は…一体、何を言ったんだろう…?
「とりあえず、学校にあまり来れないっていう設定にしておいたよ。その理由は玲も言った通り学費を稼ぐ為って事にしておいた。」
小声で水樹は風華に伝えた
「でも、私そんなにいい子でも思いやりなんかもないけど…。」
「そんな事ないよ。風華は人一倍頑張り屋で、僕の事を心配してやっぱり友達にならないって。…それは僕の事を考えてくれたから。そんな思いやりのある風華だから僕は風華を…皆にも分かって欲しかった。」
「二人とも、ちゃんと聞いてる??」
「えっ?!な、何?山田さん。」
「山田さん…なんか久しぶりに名字で呼ばれるとなんか微妙だわ。美希って呼んで!」
「じゃあ、あたしも玲でいいからね!!」
「う、うん。じゃ、私も風華で。」
「じゃあ、僕も水樹で!」
その瞬間、美希と玲が舞い上がるように言った
「「ホントに?!白石君!!…あ。」」
ついつい、いつも通りに白石君と呼んでしまった美希と玲は二人顔を見合わせ笑い出した
それを見ていた風華と水樹も顔を見合わせて笑った