冷たい風に打たれて
水樹はニコッとする
それにつられて風華も恥ずかしそうに笑う
水樹は風華に歩み寄ると優しく話した
「何かあったら、いつでも電話して。」
「…うん。」
私は水樹にこんなに優しくしてもらってるのに何も返せない
どうしたら、水樹に恩返しが出来るんだろう…
「風華?どうした?」
「あ、ううん。水樹も何かあったら私にいつでも連絡ちょうだいね。あ、出れなかったとしてもすぐにかけなおすから!」
水樹はまたニコッと笑う
それを見ていた風華の顔が少し曇る
「でも…水樹は何故私なんかと友達になろうと思ったの?」
聞こう聞こうと思ってて、水樹の優しさに甘え聞けなかった
いや、自分なんかに…本当は…
その時、水樹は風華の頬に両手で優しく触れた
風華の目の前の水樹の真剣な瞳が、まるで、風華を離さないようにするかという程強い眼差しで見つめる
「何故?なんて、友達になるのに理由なんている?僕が風華と友達…。」
水樹はふと首を振った
「いや、違うかな。もう…友達以上に思ってる。」