冷たい風に打たれて
ザアァァァー
その時また雨足が強まり、その声を打ち消した
「ごめん。水樹、今何て言ったの?」
「ううん。何でもない。」
水樹はいつもの様にまたニコッと笑う
「理由がもしあるとしたら、僕自身の心が風華を知りたいと。分かりあいたいと、いっているから。」
「…これで解ってくれる?」
風華は少し考る風な顔をした
「よくは解らないけど、わかった…と、思う。」
「頭で考える事じゃなく、心が想う事なんだよ。」
そう言うと水樹はじゃあね、と笑顔で学校を後にした