冷たい風に打たれて
風華はその様子を見て来なければ良かったと後悔し始めた
水樹はお構い無しに
「僕、昨日風華と友達になったんだ!ね!風華!」
風華はそんな噂には動じない水樹の変わらない姿に嬉しくてにっこりと微笑んだ
「うん。」
その風華の初めて笑った美しく可愛らしい姿に一瞬クラスメイトの男子は勿論、女子も目が奪われた
「水樹…昨日のは内緒でね。」
小声で水樹に耳打ちした
すると水樹は
「分かってるよ。」
と今度は水樹が風華耳打ちした
そして二人で微笑む
そんな二人を見ていた水樹の男友達が水樹を制止しようとする
「おい!水樹!」
水樹は何も悪くはない
このままでは水樹の印象も悪くなってしまう
やっぱり来なければ良かった…
風華はやはり帰ろうかと立ち上がった
「ごめん。水樹。やっぱり帰る。」
水樹に笑顔で伝え歩きだした
「えっ?!風華、ま、待って!!」
その言葉を聞こえないフリをして教室を出て行った