冷たい風に打たれて
「学校へは来たいはずなんだ!でも、来れないんだよ!だって…」
来たくないなら…あの時、学校へすら来ないはずだから
ガラッ
「おい、チャイムもう鳴ったんだぞ!」
日本史の男性教師の長谷川が教室に入った途端に大声で叫ぶ
水樹達はチャイムすら鳴ったのに全く気づかずにいた
「ほら、席つけ!席!」
そして皆が席に着いたが水樹はまだうつむきながら立ちつくしていた
「白石!!お前も早く席につけ!」
「……。」
長谷川の声を無視し水樹は走り出した
「おい!白石!何処に行く!!」
長谷川は何が何だか解らずきょとんとしている
廊下に出て無我夢中で走った