冷たい風に打たれて
「神谷さん。一之瀬様はまだですか?」
「署長。まだ6時まで5分ありますよ。」
署長は腕時計を何度も見つめては、人差し指で机をカツカツと鳴らしていた
「最近の女子高生になんかに頼るのが悪いんだ。全く…。何故小娘なんかに…」
ブツブツと署長は呟いていた
「一之瀬様は本当に来られるのですか!?」
「風華様は一度たりとも遅刻はした事はありませんし、風華様以上に早く移動出来る乗り物は私は知りません。」
神谷はきっぱりと伝えた
その時だった
「お待たせ致しました。」
風華が入ってきた
「風華様。」
神谷に相槌を打つ
「遅くなりました。申し訳ございません。」