冷たい風に打たれて
神谷が目を覚ますとそこはヘリの中だった
「私は…?」
「神谷さん、風華様が助けてくれたんですよ!」
そう、風華が慌てて空中で神谷を抱き抱えヘリの中へと寝かせたのだった
「…神谷!!お前は馬鹿!?」
険しく怒った顔をした風華がいた
青白い顔を月の光が更に蒼白に染める風華が
「ちゃんとご飯食べていたの?体調悪いのなら、他の者をよこせばいいでしょう!」
神谷は慌てて起き上がる
「しかし、風華様が飲まず食わずでいらっしゃるのに私だけとは行きません。」
神谷は風華と同じく食事も睡眠も摂っていなかった
「…そんな理屈はいらない。」
風華は一瞬苦しい様な切ない様な表情をして、また厳しい目付きで神谷を見つめる
「いいから!寝てなさい!これは、私、一之瀬風華の命令です!」
神谷の肩を思いっきり掴み横にする