冷たい風に打たれて

車に乗り込んだ後も神谷はぶつぶつと呟く

「風華様、お金のことは心配されなくても結構ですのに。」

「そうゆう問題じゃなくて。」

「風華様は、洋服も私が購入しなければ着ないでしょう?」

「洋服は…特にコートなんか一着あれば充分でしょ?」

「それはそうかもしれませんが、風華様のお年頃ならファッションに興味があって当然かと思いますが。」

「普通だったらね。私はいいのよ。心配しなくていいわ。」

神谷が私の事を思ってしてくれているのはよく理解している

「ありがとう。神谷。」


「次の時は私の意見を聞いて下さいね。風華様。」



風華様は自分の事になると無頓着だ
初めて出会った時からそうだった





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