冷たい風に打たれて
風華は水樹の去った屋上のドアを呆然と見つめていた
そして、その場にへたり込む
「ふふっ。…ふふふっ。」
目の前の太陽を眺め笑みを零す
そう…
「私には友達なんかいてはいけない…。」
…私の所為で水樹に迷惑かけてはいけない。
彼の将来に傷をつけてはいけない…
彼には無限の未来がある
あの二人が朦朧とする意識の中で言っていた
-学年主席の水樹君が先生に呼び出されて、怒られてるのにあんただけ!!何様!?-
-将来、彼は東大医学部に入る人なのに!!あんたの所為でさ! !-
「欲張りよね…私は普通とは違うんだから。」
一筋の涙が頬を伝う
一度、目を閉じ涙を拳で拭う
そして、太陽を睨みつける様に目を開いた